ALC外壁って何?特徴やメリットを解説!
公開日:2023/03/01 最終更新日:2023/02/03
今回の記事では、注文住宅の外壁等で、高い知名度があるALC外壁について紹介します。マイホームの外壁選びで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。優れた外壁ではありますが、人によってはデメリットとなり得る面も持ち合わせているため、ほかの外壁と比較する意味でも、特徴について確認することをおすすめします。
ALCパネルとは
ALCパネルは、外壁の材料として使われることがある、コンクリート建材の種類です。住宅用の外壁材として、とても優れていて人気が高い素材です。
外壁だけでなく、誰もが知っている文化財保存施設や、ショッピングセンターなどの建築の材料として幅広く使われています。ALCパネルは、各種素材を高圧力と高温の水蒸気を利用した、コンクリートの促進養生(適切な環境に保つこと)で、作られるコンクリートの建材です。
徹底した品質管理の上で生産されていて、JIS認証も所得している優秀な建材です。内部に気泡を含んでいて、非常に軽量な素材です。一般的なコンクリートより、はるかに軽量にできています。
軽いだけでなく、強度、耐熱性も兼ね備えているので、現代の建築業界的に、欠かすことのできない建材だといえます。デザイン性も高く、住宅用の外壁材として根強い人気を誇っています。
1920年代に、スウェーデンで開発されてから、長い間ヨーロッパ各地で、親しまれてきた歴史のあるコンクリート建材であり、熱い地域、寒い地域など環境を問わず使われています。
石灰・セメント・珪石・発泡剤のアルミ粉末などの自然由来の素材を使用しているので、環境に配慮されている建材としても注目を集めています。現在、およそ世界40か国ほどで、使用されています。
ALCパネルはメリットたくさん!
続いては、注文住宅の外壁等に、ALCパネルを導入することによるメリットを紹介します。導入を検討している人は、参考にしてみてください。高い耐久性ALCパネルは耐久性の高い、コンクリート建材とされています。
軽量であることと、構造上の関係から地震に対する耐久性も充分です。また使用環境にも左右されますが、定期的にメンテナンスすれば、使用年数を伸ばすことができます。
おおよそ十数年を目途にメンテナンスができていれば、品質の低下を緩やかにできます。高い遮音性都会に住む場合、とくに需要になるのが、外壁の遮音性ではないでしょうか。
ALCパネルは、構造上発生する内部の気泡が外からの騒音を吸収してくれるので、音に敏感な人にはとくにおすすめです。その高い遮音性能から、地下鉄の駅内で、騒音の低減を目的として、使用されることもあるほどです。
日常生活で低減できる騒音をいくつか紹介すると、交通の多い道路での車の走行音から、家の近所で子どもが遊んでいる声にまで、高い遮音性を発揮してくれます。
高い断熱性ALCパネルは、構造上細かい気泡が無数に存在し、そのことが断熱性に貢献しています。通常のコンクリートと比べると、数倍の断熱性能を持っています。
断熱性能は、家の空調の温度を下げることにもつながり、冬季の電気料金を抑えることができます。また耐火性能も優れているため、火災が起こりにくい外壁として、安全保障の面でも効力を発揮します。
まだまだメリットはあるのですが、代表的なメリットとして、上記の点が挙げられます。
コストや施工工程の数の多さなどデメリットもある
ここまでは主に、ALCパネルを注文住宅などに導入するうえでのメリットを紹介しましたが、最後にいくつかのデメリットを紹介します。まずは、初期段階でかかるコストが意外に高い点です。
コストが高いのは、機能面で優れていることの証でもありますが、ほかの外壁に比べると、価格が相対的に高くなっています。続いてのデメリットは、施工の工程が、多くなりがちという点です。
ほかの外壁だと、工場での出荷時にすでに塗装が済んでいるケースが多いですが、ALCパネルだと、現場で塗装する必要が出てきます。完成まで時間を要する外壁だということは、念頭に置きましょう。
最後に紹介するデメリットは、ALCパネルの防水性は、そこまで高くない点です。もちろんパネルの表面に対策して、防水性能を高めることは可能ですが、長い期間メンテナンスを怠ってしまうと、漏水などの事象が発生することもあるので、ALCパネルを外壁として使う際には、防水性を高める処理をする必要があります。
まとめ
今回の記事では、注文住宅などの外壁に、ALCパネルを導入することによるメリットとデメリット、そしてALCパネルの持っている特徴について紹介しました。ALCパネルが、世界中で幅広く使われている理由が、ご理解いただけたのではないでしょうか。ご自宅の外壁に、どんなパネルを利用するか迷っている方は、ALCパネルの持つ特性を理解したうえで、検討材料にしてみてください。優れた外壁ではありますが、記事内でも記載したとおり、デメリットになり得る面もあるため、予算などもあわせて考えていただければ幸いです。理想のマイホームのために、あなたのニーズに合った外壁をお選びください。