注文住宅に縁側を作る!縁側の役割やウッドデッキとの違いも解説!
公開日:2023/01/15 最終更新日:2023/02/08
縁側は日本の古きよき家屋によく見られるでしょう。そんな心落ち着く空間に憧れを抱き、もし家を建てるなら縁側を設置したいと考えている人も多いのではないでしょうか。今回の記事では、そんな縁側を取り上げて、縁側を設置するメリットやうまく設計する方法などを分かりやすく解説します。それでは見ていきましょう。
縁側の種類や役割について
縁側と一口でいっても、実は2種類あります。「くれ縁」と「濡縁」と呼ばれるものです。それぞれ紹介しましょう。
まずくれ縁です。くれ縁は、家の内側にあるタイプで、窓によって戸締りを実施できる場所に設置します。別名「内縁」とよばれることもあります。続いて濡縁です。濡縁はくれ縁とは対称的に、家の外側にあり、窓より一段下がった部分に設置するタイプのものになります。
縁側はウッドデッキとは別物!ウッドデッキとの違い
みなさんは「縁側とウッドデッキの違いって何?」と聞かれて答えられるでしょうか。この章では、縁側とウッドデッキは何が違うのか、分かりやすく解説します。
結論、縁側とウッドデッキの違いは、屋根に収まる大きさかどうかです。屋根の幅におさまる幅のものが縁側で、屋根の幅に収まらず、大きくはみ出した木製のデッキがウッドデッキです。
しかし、ここ最近ではその境界線はあいまいなものになっています。屋根におさまるかどうかという基準以外にも、庭が洋風か和風かで区別する見方も出てきています。
縁側を設けるメリットとは
縁側を設置するのにはそれなりの費用がかかります。作るなら費用をかけただけのメリットを得たいと考えることが普通ではないでしょうか。この章では、もし縁側をマイホームに設置した場合、どのようなメリットを得られるのか解説します。縁側を設置するメリットは、大きく分けて3つあります。
1つ目のメリットは、夏の厳しい直射日光をさけられるということです。くれ縁であっても、濡縁であっても、縁側を設置することで部屋までの距離をかせげます。直射日光が縁側にあたり、部屋まで届かなくなることで部屋の温度を適温に保つことが可能です。
ただ、もし縁側を東西側に設置すると太陽の位置が低く、遠くまで日差しがさすようになるため、縁側の恩恵を受けられなくなります。そのため、縁側は南側に設置するようにしましょう。
2つ目のメリットは、風通しがよくなるということです。縁側を設置するとなると、同時に大きめの掃き出し窓をつくることが一般的といわれています。大きい窓があることで風通しがよくなり、夏のじめじめした季節にありがちな高い湿度を下げることが可能です。
3つ目のメリットは、その開放的な空間を楽しめるということでしょう。縁側と聞いて、孫とおばあちゃんがスイカを食べるような絵をイメージした人は多いのではないでしょうか。縁側は、人と人とのコミュニケーションの空間になります。友人や親せきを招き、庭でバーベキューする際にも、縁側を椅子代わりとして活用できることは便利なポイントでしょう。
おしゃれな縁側を作るためのポイント
最後に縁側をいざ作るとなったときに、どのようなポイントに注意すれば、おしゃれな縁側を設置できるのか、そのポイントを解説します。ポイントは2点あります。
1点目のポイントは、利用シーンをイメージするということです。設置する前に「どのようなシーンで縁側を活用したいのか」「そもそもなぜ縁側に憧れをもっているのか」などをよく考えておきましょう。その目的に応じて「濡縁がいいのか、くれ縁がいいのか」や「広さはどれくらい必要か」などが変わってくるからです。縁側を設置した家でどんな暮らしがしたいのかを、家族やパートナーと話し合っておくことをおすすめします。
2点目のポイントは、縁側と庭のバランスです。一般的には、庭に接している部屋と庭が1対1のバランスになるとちょうどよいといわれています。逆に、部屋を大きくしたいがために、庭を極端に狭くしてしまうと、せっかく庭を作ったのに開放感が足りない印象になってしまいます。
もし開放感を家づくりの優先順位の中でトップに置くのであれば、多少部屋の大きさが狭くなってしまったとしても、庭や縁側のスペースを少し広めに確保しておいたほうがよいでしょう。
まとめ
今回の記事では、日本の伝統的な家屋によく見られる縁側を設置する場合のメリットやおしゃれな縁側を設置する方法、縁側とウッドデッキの違いなどを解説しました。うまいバランスで設置された縁側は、家に開放感と、人と人とのコミュニケーションの場所を生み出してくれます。
また、日本特有の高温多湿な環境にも適しており、夏の湿度が厳しい季節には、広い窓からたくさんの風を取り入れて、快適な暮らしをサポートしてくれるでしょう。お気に入りの庭とともに設置できれば、居心地のよいマイホームが完成すること間違いありません。
ぜひ今回の記事で紹介した「おしゃれな縁側を作るポイント」を参考に、縁側の設置を検討してみてください。